『赤い袖先』は、朝鮮王朝の陰謀渦巻く宮廷を舞台に、第二十二代国王イ・サン(2PMジュノ)が宮女ソン・ドギム(イ・セヨン)を一途に想って愛した、切なくも美しいラブストーリーを描いた歴史ドラマです。
私自身、韓国の学生をホームステイで受け入れた経験から、韓国のドラマを定期的にチェックおり、最近特に心を掴まれたドラマがこの『赤い袖先』です。
第7話までを振りかえって、父を祖父に殺されながらも王として成長するイ・サンと、彼を主以上の想いを抱きながらも、自分の人生を守るために気持ちに蓋をしようとする宮女ソン・ドギム。
私は、世孫イ・サンが聖君となるために堅実に努力する中、宮女ソン・ドギムを想って笑顔を見せるシーンを見て、ますます世孫イ・サンを応援したい気持ちが高まりました。
世孫イ・サンを支えて欲しい、けれども宮女ソン・ドギムの自立したい気持ちも尊重したい、と、両方の気持ちが分かるような気がするので、切ないです。
『赤い袖先』を見ている誰もがこの切なさを感じているのではないでしょうか。
今回は、『赤い袖先』第8話「あの日の思い出」のあらすじと感想をお伝えしたいと思います。
『赤い袖先』第8話「あの日の思い出」あらすじと感想
第8話では、世孫イ・サンと宮女ソン・ドギムの複雑な状況が描かれていました。
私の感情も世孫イ・サンの味方になったり、宮女ソン・ドギムに共感したりと、忙しくしていました。
私が心揺さぶれた言葉を紹介します。
「お前の心に私がいなくてもかまわぬ。お前は同じ場所にいるだけで十分だ。」
「ただの民であったなら…」
お互いを大切に想いあっているのに、一緒になることは無いのだろうな、背負っている物が大きくて、運命に逆らえない覚悟のような物を感じました。
それでは、次に『赤い袖先』第8話のあらすじをまとめました。
王様に認知症の疑いが出て、宮廷内の派閥争いや陰謀の動きが目立つようになる。
王様は世孫イ・サンに大事な話があると持ちかけるが、世孫イ・サンが
「まだ早いので」
と断る。
提調尚宮は宮女ソン・ドギムに対して、世孫イ・サンの側室になり、宮女700名を守るために自分の目と耳になって欲しいと頼む。
世孫イ・サンは宮女ソン・ドギムへの愛する想いを隠しきることができない。
宮女はみかんが好物だと聞き、貴重なみかんを宮女ソン・ドギムにあげるが、固辞されてしまう。
世孫イ・サンは、
「みかんの話だよな?」
と確認する。
宮女ソン・ドギムは、世孫イ・サンを慕う想いを抱えながらも、陰謀や権力に抗いながら、自分の人生のためにと、何かを強く決意をするのであった。
世孫イ・サンもまた、祖父である王とは違う王になる、生き方をする、と改めて決意を固める。
そんな中、宮女ソン・ドギムが暎嬪(王様の亡くなった側室で、世孫イ・サンの祖母)の遺品を盗んだとして、捕らえられた。
王室の私物を盗むと打ち首になる決まりであり、世孫イ・サンもかばいきれない。
宮女ソン・ドギムは王様の前に出て説明をするが…。
第8話では、宮廷内での派閥争いが表面化してきました。
物語はますます複雑になり、見応えがある中、二人の幸せな時間が減り、私は少し悲しいです。
この数話で、王様の認知症と、王妃(チャン・ヒジン)の存在感が増しており、権力争いの動きが活発になっていることからも、王の時代の終焉が示唆されているな、と感じました。
王妃(貞純王后)について調べてみると、婚姻は、王様が66歳で王妃は15歳の時で年齢差も大きく、世孫イ・サンの次の王となる「純祖」が即位した際には、陰で権力を振っていたそうです。
世孫イ・サンは無事に王様になって、宮女ソン・ドギムと二人で幸せになって欲しいです。
ただ、このドラマの魅力は、ただ単に愛が成就するという定番なお話ではないところが切なくて魅力ですよね。
百日紅(サルスベリ)の花と、みかん
劇中で世孫イ・サンが宮女ソン・ドギムに、父のエピソードとともに
「この花を見せたかった」
と赤い百日紅(サルスベリ)を見せました。
この、百日紅(さるすべり)は、韓国では、悲愛の物語が由来の「あなたを信じる」という花言葉が付けられているそうです。
私は、この花言葉からこのシーンに、二人の行く末の暗示などの深い意味が込められていると感じてなりません。
また、世孫イ・サンが宮女ソン・ドギムに渡したみかんも、海外の風習では婚約の際に男性が女性にオレンジの花を贈る風習があったそうです。
その当時は、みかん自体が希少であったため、また、宝石や豪華な贈り物ではないところも、世孫イ・サンの宮女ソン・ドギムへの純愛や愛情の深さを表していますよね。
この百日紅(さるすべり)とみかんの解釈は、私の想像にすぎませんが、このラブストーリーの切なさを一層引き立てている気がしました。
まとめ
- 『赤い袖先』第8話「あの日の思い出」あらすじと感想
- 百日紅(サルスベリ)の花と、みかん
- まとめ
この回では、『赤い袖先』第8話のあらすじと感想をお伝えしました。
『赤い袖先』第8話では、世孫イ・サンの宮女ソン・ドギムへの一途な気持ちが描かれていましたね。
世孫イ・サンの重圧や孤独感を見ているので、宮女ソン・ドギムに対して、
「そんなに拒絶しなくても~」
と感じながら観ていました。
ただ、宮女ソン・ドギムは自立した女性で、側室になることで自分の選択肢が無くなってしまうことを分かっているからこその、断りであることも理解できます。
ドラマに、男に愛されることが幸せ、みたいなものは求めていないかな、と。
おそらく、『赤い袖先』を見ている方は同じ気持ちの方が多いのではないでしょうか。
だからこそ、韓国で指示されて視聴率が最高17.4%まで上昇したのだと思っています。
『赤い袖先』は残り9話ですね、二人がどのような選択をするのか、目が離せません。
ぜひ一緒に楽しみましょう。