私は韓国料理が好きで、ドラマ『チャングムの誓い』がきっかけで宮廷料理に興味を持ちました。
四季折々の食材を手間暇かけて調理し、品数も豊富で、見た目も美しいので、一度は食べてみたいな、と思っていますが、残念ながら機会は訪れていません。
韓国の食べ物といえば、辛い物を想像する方も多いかと思うのですが、宮廷料理は唐辛子が普及する前の時代の料理なので、辛みを抑えた上品な味つけの料理が多いようです。
『赤い袖先』でも宮廷料理はたびたび登場し重要な役割を果たしています。
韓国ドラマ好きな人なら、
「料理のトラブル=毒」
をついつい連想してしまうかと思いますが…。
私もそうです。
今回は、『赤い袖先』第12話のあらすじと感想をお伝えしたいと思います。
韓国の家庭的な料理について
私は、韓国料理の中でも特にポッサムやサムギョプサル、チゲ等をよく作って食べます。
美味しいうえに、野菜を沢山摂れるところも好きなところです。
お店でも食べますし、自宅でもよく作ります。
もし食べたことが無いようでしたら、スーパー等で厚切りの豚バラ肉を見つけた際に、ぜひ作って、韓国ドラマの世界に浸りながら食べてみてください。
お肉は調理する前にしっかり塩をして、肉を包むためのサンチュやサラダ菜などの野菜と、大葉やネギ、にんにくなどの薬味も準備してくださいね。
- ポッサムとは、豚肉を香味野菜と一緒にじっくり茹でて、野菜やキムと等と一緒に食べる料理のこと。
- サムギョプサルとは、韓国語で三層肉を意味し、厚切りの豚バラ肉を焼いて、ニンニク、キムチ、サムジャン(甘辛みそ)などをサンチュ(サラダ菜)で巻いて食べる韓国風焼肉のこと。
- チゲとは、韓国を代表する鍋料理のこと。豆腐、肉、魚介類、野菜、キムチ、卵などを入れる。
『赤い袖先』第12話「正祖の即位」あらすじと感想
『赤い袖先』第11話では、反世孫派のたくらみによって、世孫イ・サンが危ない立場に追い込まれてしまいました。
ソン・ドギムは、世孫イ・サンを救うかもしれない、「金縢之詞(クムドゥンジサ)」が隠されている場所を探します。
※金縢之詞(クムドゥンジサ)…無念や秘密などの真実を後世に伝える文書。
第12話「正祖の即位」あらすじ
王は臣下達の前で、世孫イ・サンに対し、親不孝にも程がある、女色におぼれ、殺した民は100人になる、と責めたてる。
世孫イ・サンのことではなく、思悼世子の話であり、世孫イ・サンや臣下達は動揺し、困惑する。
王妃と宮女ソン・ドギムが現れて、王に、思悼世子と約束して書いた「金縢之詞(クムドゥンジサ)」の存在を思い出して欲しい、と訴える。
王はその「金縢之詞(クムドゥンジサ)」を涙流しながら読み上げ、世孫イ・サンに王座を譲ると宣言した。
提調尚宮が陰謀の罪で捕らえられ、王様との深い関係であった過去が明らかになる。
世孫イ・サンは、王に即位して「正祖」となった。
一方、嬉しいはずの、宮女ソン・ドギムの表情は浮かばない。
話は三年後に移り、正祖イ・サンは宮女ソン・ドギムに、優しく語りかける。
「側室になって支えて欲しい」
つづく。
『赤い袖先』第12話の感想
国王と世孫イ・サンのやり取りですが、緊張感と迫力があふれる展開が圧巻でした。
王の回想シーンで、息子の思悼世子が亡くなった際、
「そなたの無実を証明する忠臣はおらぬのか…」
世孫イ・サンに信頼できる忠臣を、との気持ちから、兼司書ホン・ドンノを置いた理由も明らかになりましたね。
その兼司書ホン・ドンにイ・サンのも、権力を手にして変わっていくのが、なんとも悔しいですが。
また、王様は、世孫イ・サンに対して、大激怒。
「いや、王様、そんなに怒らないでよ~陰謀だと気づいてよ。」
と思ってしまったのは私だけでは無いですよね。
世孫イ・サンは、陰謀にはめられてしまいましたが、金縢之詞(クムドゥンジサ)のおかげで、思悼世子の愛情等が感じられ、王として即位の箔も付いて、結果は良かったと思いました。
『赤い袖先』は、衣装も忠実に作られていて、華やかな場面が多くて、見入ってしまうポイントだと思います。
特に、国王が着用する赤い服(袞龍袍)ですが、ジュノ(2PM)が着ることで、気品漂っていて、かつ威厳もあって素敵だと感じました。
先王と比べて、若さと新しい時代の到来である期待感も表されている気がします。
これから、新王の正祖イ・サンの新しい王朝時代がどのように描かれるのかも楽しみです。
実際に、第22代王「正祖」は、賢明で勤勉な王として、派閥の差を無くそうとしたり、水治事業に力を入れたりするなどの、功績を残しているそうです。
素敵なジュノ…いえ、ジュノ演じる王「正祖」素敵ですね。
赤い袖先』王妃の存在と宮女ソン・ドギムについて
『赤い袖先』では、正祖イ・サンの王妃(正室)について、会話の中から正妃が存在することが分かりましたが、ドラマには登場しないので、不思議に感じました。
調べてみると、正祖イ・サンの正室である孝懿王后(ヒョイワンフ)は、イ・サンが世孫の時に婚姻して、子には恵まれなかったものの、信頼関係で結ばれていて、王族や臣下達からも慕われていたそうです。
一説には、宮女ソン・ドギムが側室を拒んだのも、この孝懿王后を慕い敬っていたからではないか、と言われています。
『赤い袖先』には王妃とのやりとりは描かれていませんが、そういった背景がある想像すると、より宮女ソン・ドギムの複雑な立ち位置が分かるような気がします。
尊敬する王妃か、心では惹かれている王を支えるべきか、自分の生き方を貫くべきか、心の葛藤が感じられます。
また、世孫イ・サンですが、祖父を王に持ち、その祖父に父を殺されて臣下達が陰謀説で死に追いやった説があります。
私は、宮廷の中で、イ・サンと王妃は信頼関係があったとのことで、孤独ではないことが分かって良かったと感じました。
そうでないと、宮女ソン・ドギムとは拒まれ続けて、ジュノが…いえ、世孫イ・サンがかわいそうです。
まとめ
- 韓国の家庭的な料理について
- 『赤い袖先』第12話「正祖の即位」あらすじと感想
- 『赤い袖先』第12話「正祖の即位」あらすじ
- 『赤い袖先』第12話の感想
- 『赤い袖先』王妃の存在と宮女ソン・ドギムについて
『赤い袖先』第12話では、朝鮮王朝の歴史も描かれていて、見応えがありましたね。
提調尚宮が行った即位の妨害によって、王の怒りが世孫イ・サンに向けられました。
朝鮮王朝の宮廷の女官たちは、数百人から千人近くいて、提調尚宮はそのトップに立ち、宮女達を束ねています。
宮女は、10歳ごろに王宮に入り、王宮に一生を仕える覚悟が求められ、それぞれの専門分野に分けられて仕事をこなしていました。
私は、華やかな宮廷のイメージとは違い、王族を支えるだけではなく、その時代、時代の政治の争いごとにも巻き込まれていたのではないかと感じました。
以前、状況は大きく異なりますが、数年間、女性ばかりの職場で働いていました。
嫉妬や妬み、影口などのトラブルも少なくなく、女性の上司は苦労をしていた記憶があります。
今回は、『赤い袖先』第12話のあらすじと感想をお伝えしました。
歴史の中の人々の生き様に思いを馳せるとともに、正祖イ・サンと宮女ソン・ドギムの二人の関係がどうなるのか、行方が楽しみです。